2024/10/08(火)
ご年配の方の10人に1人は【脊柱管狭窄症】!!
ご年配の方の10人に1人は【脊柱管狭窄症】!!
脊柱管狭窄症とは?
脊柱管狭窄症は、脊柱の中を通る脊柱管が狭くなり、その中を通っている神経や脊髄が圧迫されることで、様々な症状が引き起こされる疾患です。脊柱管は脊髄や神経根を保護している管状の構造であり、この部分が何らかの原因で狭くなると、神経が圧迫されて痛みやしびれ、運動機能の低下といった症状が現れます。
脊柱管狭窄症の原因
脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢による脊椎の変性です。以下のような要因が重なることで、脊柱管が狭くなります。
椎間板の変性 :椎間板は背骨の骨同士をつなぐクッションの役割を果たしていますが、加齢とともに水分が減少し、弾力が失われます。これにより椎間板が潰れ、脊柱管のスペースが狭くなり、神経が圧迫されます。
骨棘形成 :椎骨の変形や骨密度の低下が進行すると、椎骨の周囲に骨棘と呼ばれる余分な骨の突起が形成されることがあります。この骨棘が脊柱管内に侵入し、神経を圧迫することがあります。
椎間関節の変形 :椎間関節は加齢により肥厚や変形を起こすことがあり、これも脊柱管を狭くする一因となります。
靭帯の肥厚 :脊柱を支える靭帯は、椎骨の安定性を保つ重要な構造ですが、加齢により靭帯が肥厚し、脊柱管を圧迫することがあります。
これらの要因は通常、長年の蓄積によりゆっくりと進行するため、高齢者に多く見られますが、外傷や生まれつき脊柱管が狭い場合など、若い世代でも発症することがあります。
症状
脊柱管狭窄症の主な症状は、神経が圧迫されることによるものです。症状の現れ方は、どの部分の脊柱管が狭くなっているかによって異なりますが、以下のようなものが一般的です。
腰痛や下肢の痛み :特に腰椎の脊柱管が狭くなった場合、腰痛が生じることが多く、その痛みが足の方に広がることがあります。痛みは歩行や立っているときに悪化し、座ったり前かがみになると楽になることがあります。
間欠性跛行:歩行中に痛みやしびれが強くなり、休憩を挟むと症状が軽減することが多いです。このため、歩いては休み、また歩くという繰り返しの行動を取ることがあります。これは、前かがみになることで脊柱管が一時的に広がり、神経の圧迫が軽減されるためです。
しびれや感覚の異常 :神経が圧迫されることで、足やお尻、太ももにしびれや感覚異常が現れます。特に長時間の立位や歩行中に感じやすくなります。
筋力低下: 症状が進行すると、脚の筋力が低下し、歩行が困難になることがあります。これは神経の圧迫が長期間続くことで、運動機能にも影響が及ぶためです。
排尿障害や性機能障害 :重度の場合、神経の圧迫が膀胱や性機能をコントロールする神経に影響を与え、排尿障害や性機能障害を引き起こすことがあります。